日本って素晴らしい

院生のつぶやき

2014年1月16日木曜日

【ロボット】日本のロボットと世界のロボット〜所感〜



    Three laws of robotics(ロボット三原則)

    1. A robot may not injure a human being or, through inaction, allow a human being to come to harm.ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。

    2. A robot must obey the orders given to it by human beings, except where such orders would conflict with the First Law.ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。

    3. A robot must protect its own existence as long as such protection does not conflict with the First or Second Law.ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

    (Isaac AsimovのI,robotより)


    かの有名な小説「アイロボット」が書かれてから60年。
    ロボットといえばガンダム、エヴァンゲリオン、鉄人28号、マジンガーZ、鉄腕アトム、、、と挙げればキリがない。これほどロボットを愛している国は世界広しといえど日本くらいであろう。
    アニメだけではない。現実世界のロボット技術も今や格段に進化を遂げている。

    まず日本のロボットで最も有名なのがアシモさん。

    次いでアイボさん。

    そしてHRPシリーズ。


    自分もロボットについて勉強してきたつもりだが、全く日本のロボット技術力には恐れ入る。
    自動車作りに大活躍の産業用ロボットも日本強し。

    世界に誇る日本のロボット技術。素晴らしい。しかし・・・

    もったいない

    この一言に尽きる。もったいない。実にもったいない。なぜか。

    実用化に踏み切れないから

    日本のロボット技術があれば、既にあらゆる分野で多機能なロボットを実用化可能だ。しかし日本のロボット研究の原動力は「夢」であり、新しい発想・新しい理論・新しいロボットの研究・開発が非常に盛んである。
    その結果、理論が先行し人々のニーズ(こういうロボットが欲しい!という欲求)とのズレが大きくなってしまった。

    一方、仲良しアメリカさんのロボットはどうか。

    皆さんご存知ルンバさん。


    東日本大震災で活躍するはずだったけど管さんにハブられたパックボットさん

    同じくハブられたウォリアーさん


    こんなロボット、日本でも作れるのに!作る組織もお金もないという驚き。ロボット大国とは・・・

    さらに単機能系ロボット以外にも
    ダイナミックに歩くPetmanさん。

    四足運搬ロボットBigdogさん。


    最早颯爽と走れるWildcatさん。

    宇宙系もわらわらと。





    今やロボット大国・日本と偉そうに言えないではないか・・・この差はもちろん、研究スタイルの差から生まれる。

    つまり、アメリカの方が遥かに高いレベルで産学連携が実現されているってことです。
    産業あっての学問。故に研究・開発の金もあるし、新しい理論も新しい発想もいらない。ただ必要な機能達成のために必要なロボットを作る。必要であれば研究する。

    アメリカばかり持ち上げたがフランスからもNaoさん。


    ドイツからは四足チンパンジーiStructさん。


    ヨーロッパもかなり真剣にロボット開発を行っている。
    日本がここまで追い込まれているのは、実は近年の日本企業とか政治も関係している。

    アメリカがすごい!みたいにここまで書いてきたが、アメリカも昔からすごかったわけではない。
    実は上述した実用的なロボットを作った会社はかなり新しい会社で、ロボット市場という新しいジャンルにチャレンジした結果成功を収めたに過ぎない。

    このチャレンジ精神が、今の日本の大企業からは中々生まれにくい仕組みになっている。かといって安定志向の今、ロボット系のベンチャーも立ち上がってこない。やれやれ、といった事態なわけだ。

    それに追い打ちをかけるのが、政治家の科学リテラシーの無さ。



    これですから。米国は科学系に多額の投資を行う。それが企業に流れ大学に流れ、研究成果は大学から企業へ、開発した物は企業から市場へ。このスムーズな流れを生み出すための最初の一手が多額の投資なのに、日本ではそれがない。

    政治への関心、ロボットへの関心をより高めていきたい。自他共に。
    終わり。





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